90年代にWorld Industries系列のグラフィックを
担当したアーティストである
ショーン・クライヴァー(Sean Cliver)が
スタートしたスケートブランドの
STRANGELOVE。
Sean Cliverが2004年に著した
「Disposable : A History of Skateboard Art」は
スケートボード・アートに関する資料集で
過去30年にわたる
名作デッキ・グラフィックを
カラーで多数収録されたものでしたので
Sean Cliverの名前をご存知の方は
多いかと思います。
さらにSean cliverは
VANS SYNDICATEから
シューズがリリースされたり、
SUPREMEからデッキやTシャツも
リリースされているアーティストです。
今はリミテッドで
デッキやTシャツを作り
ユルりと運営しているブランドです。
今回のグラフィックも
なかなかにイイです。
Side Effectはミネソタのスケートクルーで、
Strangeloveのライダーの何人かが
Side Effectのクルーでもあったことから
私たちはお互いにクリエイティブな点で
意気投合し、このコラボに至りました。
スケートボードのルーツが
90年代前半に遡る人なら、
ボードのグラフィックだけでなく
広告デザインのかなりの部分でも
Steve RoccoとWalter Simsに
敬意を表しつつ
インスピレーションを
受けたでしょう。
このコラボとは
直接関係がありませんが
今回は90年代の
World Industries時代を語る上で重要な
Walter Simsについて
書いていこうと思います。
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Steve Roccoの名前は
一時期スケートボード界を騒がせたので
皆さんも聞いたことがあると
思いますが、Walter Simsは
あまり名前が
知られていないかもしれません。
Walter SimsはWorld Industriesで
IT担当として正式に採用されたのですが、
まだIT担当がいる会社が
ほとんどない時代だったと思います。
とにかくWalter Simsの
話題のついでに
The Chrome Ball Incidentに
掲載されたMarc McKeeの
インタビューから少し抜粋して
紹介しようかと思います。
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Chrome Ball:当時World Industriesには
何人くらい働いていたんですか?
Marc McKee:4人くらいかな(笑)。
実は私たちはいつもそのことで
頭がグルグルになっていたんです。
私とRocco、そしてもう一人、
Walter Simsという男が働いていました。
彼はIT担当でしたが、
マーケティングもよくやっていました。
Steve Roccoと一緒にモノクロの広告を
たくさん作っていました。
彼は確かコンサルタントとして
入社したはずですが。
初めて会ったとき
「このスーツの人は誰だろう」
と思ったのを覚えています。
彼はスケーターで
僕より少し年上だったが、
あのイケてないスーツには狼狽えたね。
Walter Simsはまだどこかの事務所で
働いていたんだろうけど、
しばらくしてWorld Industriesで
フルタイムで働くようになったんだ......。
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しかし1989年から1992年頃、
World Industriesの広告展開において、
(BlindやLibertyなども)
Walter Simsは間違いなく
凄い手腕を発揮していたと思います。
裏の倉庫にあったTシャツのプレス機で
作られた限定シャツはもちろんのこと、
30年前の92年夏にデビューした
『Big Brother』誌の創刊号にも
Walter Simsは関わっていました。
ただWalter Simsは
その後に発行されたBig Brotherの
悪名高いイシューの数々には
何の関係もなかったかもしれない..。
いつしかWalter Simsと
Steve Roccoの間で
「俺は辞める!」
「お前はクビだ!」
という僕が横で何度となく見てきた
取り決めなるものがあったようで
終了を迎えましたが、
しかしWalter Simsの残した
非の打ち所のない足跡が
その後何年にもわたって、
Big Brotherのあのスタイルを
植えつけたことは否定できません。
-----Sean Cliver------
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というわけで、
90年代初頭の栄光を再現する
Strangeloveのコラボです。
90年代当時Sean Cliverが
World Industriesの中でも
ONE O ONE(101)のデザインを
頻繁にやっていたこともあり
このグラフィックの元ネタは
ONE O ONEの
Gabriel Rodriguez "Drill Kill"です。
それがこのSide Effectでは
Sean Cliverが再度描き直し
リモコン・ヴァージョン
となっています。
Strangeloveの凄いところは
プロダクト作りに
きちんとメッセージがあるところです。
そしてこのデッキは転写ではなく
スクリーンプリントです。
それだけでも最高です!
日本ではほぼどこも取り扱っていませんので
この機会に是非!
デッキご購入の方には
デッキテープが付いてきます。
21.3 x 81.9cm (8.375 x 32.25inch, WB14.25)
オマケ
1.
知る人ぞ知るJovontae Turnerの
「Black Radical」Tシャツ、
そして、最も有名なのは
元祖「Listen to Black Sabbath」Tシャツ。
これはBig Brotherに採用され
その後多くのカンパニーが
真似をしました。
またSteve Roccoの頭が
巨大な黒のハーフトーンで
プリントされたシャツもあり、
これはその中でも
最高だったのかもしれない
と思っている。
ある夏、Steve Roccoが
チームと一緒に
ヨーロッパに滞在していた時に
作られたもので、
帰国したSteve Roccoを
出迎えた倉庫の壁には
自分の顔のゼロックスが貼られていて
Steve Roccoは
あまり乗り気ではなさそうでした。
2.
その同じ夏の出来事。
1991年の週末、Walter Simsは
Steve Roccoの留守中に
ボートを乗っ取るように借り、
Jef Hartsel, John Thomas,
Marc McKee, そして私を
カタリナ島に連れて行ってくれました。
Steve RoccoはJohn Thomasと
Jef Hartselがボートで
出かけていたことを知ると、
気が狂いそうになっていたハズです。
それは彼らが大麻を常用していることを
知っていたからです。
もし沿岸警備隊に止められたら、
グッピー号(ボート)とは
おさらばということに
なりそうだったからです。
そして私はこの時まだPowellで
働いていましたが、
Steve Roccoのボートで
出かけていたこともあってか
その年の暮れにはPowellを
クビになっていました。
くっそー。本当に不思議な時代だったな。
3.
あの“The Official Dope”の
ビールとタバコは
Walter Simsのアイデア。
でも“USA #1”はMarc McKeeの
アイデアですよ。
商品画像は実際の色味と
若干異なる場合もございますので
予めご了承ください。
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